実は胸郭出口症候群とは「4つの障害」の総称です。
まずは4つの分類を紹介し、その後に「神経圧迫」が起きる要因別に説明します。
4つの分類
腕の神経は「首から指先」に向かっています。
また腕の血管は「心臓から指先」に向かいます。
このどちらも鎖骨付近(胸郭出口)を通りますが、この胸郭出口付近で神経・血管が圧迫されてしまうため、その先に痛みやしびれが生じます。
この神経・血管が圧迫されてしまうポイントは主に以下の4つです。
斜角筋症候群=神経が「首を支える筋肉」の間で圧迫される
小胸筋症候群=神経が「胸と肩の間の筋肉」を通る時に圧迫される
肋鎖症候群=神経が「1番上の肋骨と鎖骨の間」で圧迫される
頸肋症候群=神経が「頸椎(首の骨)に、本来は無いはずの余分な肋骨がある場合」そこで圧迫される
このような症状でお悩みではありませんか?
■前腕から小指に痺れがある
■手を挙げているとしびれがひどくなる
■しびれが徐々にひどくなってきた
■手の色が左右比べると違う
■薬、湿布を貼っているけど良くならない
神経圧迫のタイプ別
(1)筋緊張タイプ
筋肉の緊張による胸郭出口症候群
重い荷物をいつも同じ側で持つ
野球のピッチングやラケットを振る動作の繰り返し(腕を後ろから前に持ってくる動作)
バイオリン演奏や細かい作業など、首や肩が縮こまったままでの動作
ボクサーのように背中を丸めた状態でのトレーニング
上記のような動作は「胸・肩・首」の筋肉に負担が掛かり過ぎて過緊張(硬く縮む事)を起こした結果、その筋肉の中を通る神経・血管が圧迫されるものです。
(2)骨格タイプ
骨格による胸郭出口症候群
なで肩で首の長い女性
ストレートネック
猫背などの不良姿勢
例えば「なで肩」であれば、本来V字(両端が少し上がる)のはずの鎖骨が下がってハの字になります。
さらに首が長いと鎖骨までの距離が長くなるので、そこを通る神経が伸ばされた状態です。
これでは糸がピーンと張るように牽引ストレスが掛かってしまい、神経が障害されるのです。
ストレートネックは首の筋肉に負担が掛かり、猫背は首・肩・胸が前に出て筋肉が縮んだままです。どちらも結果的に筋肉が硬くなり神経・血管を圧迫しますが、元は骨格の位置異常です。
2.胸郭出口症候群の「症状」
初期症状
腕を挙げた時に肩・腕・手に痛みやしびれ
後ろを振り返った時(車でバックする時など)に痛みやしびれ
慢性的にひどい肩こり
肩から腕にかけてだるい
重いものを持つと痛みが悪化
重症化している症状
手のしびれ
何もしなくても腕・手に痛みやしびれ
痛いほうの腕が細くなってきた
握力低下
めまい・頭痛
頭痛・めまいを感じる人胸郭出口症候群の直接的な症状ではないのですが、よくあるのが「めまい」や「頭痛」を訴える人です。
これは胸郭出口症候群になる人の大半が「姿勢不良」や「カラダの歪み」を抱えている事に起因します。
姿勢不良や歪みがあると神経や血管が圧迫(もしくは牽引)され、筋肉も過緊張してしまいます。すると首や肩の後ろも硬くなり、そうなると顔や頭の筋肉も硬くなります。
「首・肩・顔・頭」は脳に近いので、そこで神経・血管が圧迫されると「めまい」や「頭痛」が起きても何ら不思議はありません。
そしてこんな状態では強いストレスを感じて自律神経にも悪影響を及ぼすので、さらにめまいや頭痛が悪化していく事も珍しくないのです。
もちろん脳疾患などの重篤な病気が隠れている場合もあるので一度きちんと医療機関を受診して下さい。
その上で「異常なし」と言われたけれど上記の胸郭出口症候群の症状がある場合は「胸郭出口症候群と並行してのめまい・頭痛」の可能性があるので、きちんとした対応で改善していきましょう。
キュアメディカル鍼灸整骨院では、鍼灸治療、整体、骨盤矯正、ストレッチ、温熱療法、超音波、マッサージ治療など体の状態に合わせて施術していきます。
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